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変わり者には病名を?

 インディアンの人々は個性を大切にする。自然も多様性があるように人もそれぞれ違っていて当たり前なのだと•••• でも文明社会では、その個性にいろんな名前がつく。老人性の痴ホウ、同性愛、自閉症、学習障害などなど。 インディアンの人々は、老いはプロセスであり痴ホウ症という病気はないという。歳を重ねると、身体が動かない分だけ、自然からの呼びかけが聴こえるのだという。 だから、老人は盆栽や石の収集などの自然との対話がうまくなる。 忙しいガヤガヤした会話から離れるだけだと•••• 文明社会では会話がなくなると病気になる。だから、けっして老いてはいけないのです。この社会は•••• インディアンの人々は、老人の自然との会話は人生の最後のプレゼントだというのです。 そう、病気ではないと••••• 歳を重ねると髪の毛が白くなります。でも、スゴく白くなる人と、あまり白くならない人がいる。白くなり過ぎた人を「白頭症」と名前をつけるのと同じでバカな話しだと言うのだ。 また、世界的に見て、少なく見ても同性愛者は人口の2%の確率で現れる。インディアンの部族では、同性愛者は両方の性の感覚が理解できる特殊能力の持ち主だと、畏敬の気持ちで認められる。 自閉症の人の中には、アスペルガー症候群と呼ばれ、会話はできるのだけど、突拍子もない考えを思いついたり、突然に行動したりする人がいる。すると、AD/HD(注意欠陥/多動性障害)と名前がつけられる。坂本龍馬も、今話題のアップル社のS・ジョブズも完全にそれになる。 いや、僕も多弁性症候群だし、ハイテンション・シンドロームだし、過剰自己愛型、他者大好き依存症になる。そして、時折、自閉的な傾向も見られる。 普通が正常で、少し平均から逸脱すると、病気になるなら、この世界は何の変化もない、退屈きわまりない社会が良いことになる。 昨日の食事会である生徒さんが、私の子供が「学習障害」ではないかと友達に言われました。だから、子供に「あなたは学習障害だからムリしなくて良いのと安心させてあげなさい」と••••僕はこれは危険な発想だと思う。 障害と言われてハッピーな子供はいない。その恐ろしい暗示は、生涯にわたって、その子の人生に障害という「ワク」を作ることになる。 恋愛でうまくいかなくても障害だとなり、荷物を持てなくても障害だとなる。筋肉は限界を越えて、より太い筋肉に生まれ変ってこそ、持てない荷物を持てるようになる。でも、もともと僕は持てないから、とあきらめたら永遠に持てないままになる。 小学校4年生で解けなかった問題を、その子が二十歳で自力で解いたとすると、それは問題児なのだろうか? 小学校4年生で解けても二十歳過ぎると忘れてしまった人と、二十歳で解いた解答を一生忘れない人がいる。それでも、小学校4年の時にその問題が解けなかったのだから、それは学習障害(LD)なのだろうか? この個性を病気としてしまう。文明社会では「皆と一緒」「普通」ということが求められる。 知識がふんだんに有って、核爆弾を作れる人と、そんな知識はなくてもケンカはいけないと思っている普通の人なら、僕は普通の人が好きだなぁ。 問題児代表としてはそう思う。

日本メンタルヘルス協会:衛藤信之のつぶやき

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