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命のバトン…

 インディアンの長老は言った。 命は終わらない、形を変えて他の命を支えるだけだと… そうなのです。 危機という字は「危ない」と「機会」のチャンスが次にくる。 悲しみを、どう、次の命につなげていくかが問題なのです。 2011年3月11日を最悪の日にするのか「あの日から日本が完全に目醒めて、生まれ変わったね」にするかは、生きている者の肩にかかっています。 死者は生きている者にバトンを渡したのだ…意味ある「生」を生きるようにと… 亡くなった命は千の風になり、誰かに知恵を授けるために、多くの人の心に今もなお吹いています。 そう…願いを込めて…その風たちの言葉を感じ、生かすことが、今を生きている人の使命なのです。 それが、生きることなのです。 生の命じることを生きる。 それが生命‼ 今日あなたを生かすために、あなたの目に見えないところで、生き物が命を落としている。その命を、身体は取り込みながら、あなたの命が支えられている。 朝焼け小焼けだ大漁だ オオバいわしの大漁だ 浜は祭りのようだけど 海の中では何万の いわしの弔いするだろう 《金子みすず 大漁》 自然と共に生きている人たちと生活すると、生きることと、命を奪うこととは、隣り合わせだと言うことをリアルに感じる。 何かの命を奪うことで、僕たちの命は支えられている。その命を奪うのを見ることも、知ることもなく、現代の僕たちは生きているのです。 そう、命を奪う行為を誰かに押しつけて… 前のブログで3月9日はサンキューの日だと書いた、僕のブログの内容にメッセージを入れてくれた、あなた… 「存在がありがとう、って、どういう意味ですか? 心が痛みます。 私は、自分の存在が大嫌いです」 生きるのがツライのですね…でも、生きることは、もともと辛いです。 「生の死」の上に、命は成り立っているのが、今日という日だから… そして、あなたのように、僕の援助したいと思った行動が、あなたの痛みを作り出している。そう、これが生きることの悲しさ、淋しさなのです。 それを引き受けて、生きるのが僕の人生なのです。 夜回り先生こと、水谷さんが話してくれました。 リストカットをくり返し、引きこもっている少女がいたそうです。 朝、窓を開けて見たら、隣のお婆ちゃんが、ゴミを捨てる途中で、風にあおられて転んだ。部屋を出たことのない少女は、あわてて二階から降りて行き、お婆ちゃんを助けました。そして、ゴミ捨てを一緒に手伝ったそうです。 すると、お婆ちゃんは「あなたが居てくれてヨカッた」と手を併せたと… 僕はこう思います。 たとえ、親が認めてくれなくても、学校の先生が、あなたの存在を認めてくれなくても、僕はリストカットするその手を、誰かのために使う必要があると…。 きっと、その価値がないと思っているあなたしか、救えない人がいる。それは、どんなスーパーカウンセラーでも救えない人が… 僕が生活したインディアンたちの理想の死は、死ぬ時には「あなたと出会ってヨカッた!」と周囲から言われるのが、インディアンの理想的な死に方だそうです。 そう、生まれる時は、泣きながら、死ぬ時は微笑みながら…生まれる時と死ぬ時が逆転することだと… 昔「その衛藤先生の明るさは、どこから来るの?」心を病んでいる少女から不思議そうに訊かれたことがある。 「それは、先生のご両親のおかげですか? 先生の生まれ持ったDNA?」 その秘密はね… 僕は誰かへの、笑顔を向けることや、ほんの少しの援助が、僕自身を大いに支えてもらえるのだと、早く気づけたおかげなのです。 だから、今日も僕たちは泣いてなどいられない。落ち込んでなどいられないのです。 祈りの日は、今日で終わって、明日からは生きている人々は、命の役割を果たそうではないですか‼

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 明日、世界が滅びようとも、僕は今日もリンゴの木を植える‼

 そう、明日の命のことは、誰もわからない、でも、明日を信じて、今日やれることを、するしかないと僕は思っています。

 たとえ、それが誰にも理解されなくて、徒労に終わろうとも…

 命の命じるままに‼

日本メンタルヘルス協会:衛藤信之のつぶやき

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